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泉美木蘭
2018.4.24 15:56

なんでも「憎男性」で旗振らないでほしい

セクハラ問題、どんどんおかしなことになっている。
野党がヒアリングの席をもうけて、退職金にまでガタガタ
文句をつけているなんて、パフォーマンスがあまりに異常
すぎると思う。

作家の北原みのり氏が、この件について朝日新聞でこんな
風に言っている。

「福田さんは、女性がサービスをする店で、言葉遊びをする
ことがあると言った。女性を性的にからかうようなことが
自分たちの文化であると、悪びれない。
女性を癒やしや遊びの対象として捉える男性たちがいる日本
の社会環境が、セクハラを生んできたと感じている」

昔のように《男性中心の職場で、女性は寿退社目的のお茶くみ》
という時代ではなくなっているのだし、真面目に働く女の人に
あんまり不愉快なおちょくりかたをしたらだめだよ、とは思う
けど、店での言葉遊びまで糾弾するのはおかしい。

「からかわれて傷ついた!」という女性だけじゃないだろう。
からかい返す女性だっているし、「ダメなもんはダメ」と上手に
切り返して遊んだり、男性を教育してしまう女性だっていると思う。
主体性を持って男性と接している女性はたくさんいるわけで、
「いま、からかわれたわよ。あなた被害者で、かわいそうよ」
みたいな目線で見るのは失礼すぎる。
一方的に女性はすべて被害者だと言って強硬に男性への憎悪を
剥きだすのは異常。あまりに貧しい女性観だと思う。

それに、「女性を癒しや遊びの対象としてとらえる男性」と言う
けど、北原氏は、むかし散々、韓流の男を「癒しや遊びの対象」
として鑑賞して、それをコラムに書いてたと思うけど?
「癒し系」とか、女性を称える言葉として使われるけど、それも
セクハラってことですかね?
男尊女卑の構造があって、それが問題なのは事実だと思うけれども、
なんでもかんでも一律に「反男性」「嫌男性」「憎男性」で、
当然のように旗をふらないでほしい。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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